2015年05月24日

アップライトの設計とCAE

アップライトとは前輪(操舵輪)を取りつける部分です。
前輪を直接フレームに取り付けてしまっては舵を切る事が出来ませんので、アップライトを介してフレームに取り付けます。
前輪の向きを変える時はアップライトごと向きを変えるようになっています。

全体のパッケージと並行してアップライトの設計を進めます。
アップライトは車輪基準で考えるので、車輪の配置がどこであろうとあまり設計に影響がないからです。
(全然ない訳ではありませんが。)

UPRIGHT_DRAFT-S




こういう感じで考えています。
当初はNC工作機械(自動で加工する機械)を使って削り出すつもりだったのですが、諸般の事情で幾つかの部品を組立てて作れないか、検討する事にしました。
これはあくまでフリーハンドの「ポンチ絵」データです。
前回も書きましたが、いきなりキッチリ正解の形を描く必要はありません。
検討しながら少しずつ正解に近づくイメージで設計をしていきます。



UPRIGHT_VON_MISES-S


コンピューターを使ってまずはザックリ応力分布と剛性を確認します。
「応力分布」とは荷重を受けた時に部品の各部分にどれだけの力が加わっているのか、という事で、「剛性」とはその時にどのくらい変形するのか、という事です。それぞれ材質と形状によって決まります。
棒やパイプの様な単純な形状ですと計算でわかるのですが、この様に複雑な形状になると計算の量が膨大になるので、コンピューターでないと出来ません。
CADで形状を作るやすぐにこういう事が出来るのが、現代の設計プロセスなわけですね。
これを「CAE」と言います。


色の赤い所が応力が高く、青い所が低い事を表しています。
応力が一定値を超えると材料が壊れます。
そうならないように形を決めないといけないわけですが、材料を太く厚くしていけば当然重くなります。
すべての部分に均等に応力をかけて効率よく高い強度と剛性を得るのが巧い設計という訳ですね。
もちろん達成しなければいけない条件は他にもたくさんあります。
それらはまたいずれ・・・

さて結果を見ると本体にはまんべんなく分布している事がわかります。
上下の端っこに♀みたいな形の部品がありますが、この首の部分が弱点です。
予想以上に高い値で、実際には材料が壊れている値を示していますが、これは計算条件の付け方が少しまずかった為と思われます。
元々心配な所ではあるのですが、有力チームの車両を見ると皆このサイズで作られています。
ここはいっちょチャレンジしてみましょう・・・

さてどんな物が出来るのか 出来ないのか


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